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尿漏れと女性の年齢との関係は?症状の原因と悪化しやすい生活習慣

「女性の尿漏れに年齢差はあるの?」

尿漏れ経験のある女性であれば、加齢によって尿漏れがひどくなるのではないかと不安になりますよね。

実は、尿漏れは女性に起こりやすく、誰にでも起こりうる症状の1つです。

本記事では、よくある尿漏れの症状と、年齢別の尿漏れの原因を解説しています。

尿漏れの治療法を紹介しているので、将来の尿漏れへの不安を抱えている方は、ぜひ最後までごらんください。

尿漏れの原因と治療法を知って、将来に備えましょう。

尿漏れは年齢問わず女性に多い症状


2017年に花王が行った調査によると、尿漏れ症状のある女性は40代では30%、20代でも23%となっています。

(出典:誰にでも起こりうる「女性の軽失禁」の実態と「おもい」/2017年 花王株式会社)

尿漏れで悩むのは、一般的に女性が多いと言われていますが、理由は女性と男性の尿道の長さにあります。

女性は、膀胱から尿道口までの距離が3~4㎝と短くなっています。

そのため、おなかに力が加わると尿漏れが起こりやすいといえます。

一方、男性の場合、尿道はS字になっていて、20㎝と女性の5~7倍の長さがあります。

また、男性は女性の子宮のように、膀胱を圧迫する臓器がないので、腹圧が加わっても尿漏れが起きにくい身体の構造をしています。

尿漏れで全年齢の女性に起こりうる症状

尿漏れは、若さに関係なく、全年齢で起こりうる症状です。

全年代で起こりやすい尿失禁には、次の3つがあります。

  • 腹圧性尿失禁
  • 切迫性尿失禁
  • 過活動膀胱

それぞれ詳しく見ていきましょう。

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は、おなかに力がかかることで尿が漏れる症状です。

重い荷物を持ったり、子どもを抱っこしたりすることで尿が漏れるほか、走る・ジャンプする・笑う行為でも尿が漏れます。

女性の尿漏れでもっとも多い症状が腹圧性尿失禁と言われており、原因は骨盤底筋のゆるみです。

骨盤底筋は、ハンモック状に重なったインナーマッスルで、子宮や膀胱を支えています。

妊娠出産や、閉経によってホルモンバランスが乱れると、骨盤が開き、骨盤底筋もゆるむので、膀胱や尿道口の開閉をうまくコントロールできなくなり、尿が漏れます。

対策としては、骨盤底筋を鍛えるほか、腹圧を上げる原因となる脂肪を減らす(ダイエット)、排泄でいきむ回数を減らすなどが考えられます。

切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、突然トイレに行きたくなって、間に合わずに尿が漏れる症状です。

切迫性尿失禁は、腹圧性尿失禁とは違い、神経性の刺激が引き金となって尿意を引き起こすことが多いと言われています。

例えば、冷たいドアノブに触れたときや、寒さでブルッと震えた時などにも、尿が漏れることがあります。

過活動膀胱

過活動膀胱は、膀胱と脳がうまく指令を出せず、膀胱に空きがあるのにトイレに行きたくなる症状です。

神経系の持病のほか、糖尿病・高血圧・便秘や、アルコールや喫煙習慣も関係しています。

過活動膀胱は、心理的な要因も原因の一つなので、ストレスを感じやすい方も発症しやすい症状です。

過活動膀胱は、膀胱への治療のほか、ストレスケアで症状がやわらぐこともあります。

女性の年齢別尿漏れ原因

ここからは、女性の年齢別の尿漏れの原因を解説していきましょう。

20~30代:出産・筋力低下・ストレス

20代や30代といった、比較的若い方でも尿漏れは起こります。

20代・30代の尿漏れの原因は、出産・筋力低下・ストレスです。

出産をすると、特に自然分娩ではいきみによって、一時的に骨盤底筋がゆるみます。

骨盤底筋が妊娠前の状態に戻るまで、一定期間が必要なので、出産がきっかけで尿漏れ症状が出る方もいます。

また、育児や仕事による筋力の低下やストレスも、尿漏れ症状と関係しがちです。

育児や仕事に追われる20代・30代は、トイレを我慢したり、不眠によるストレスを抱えやすいでしょう。

これらの生活習慣によるストレスで、膀胱に尿が溜まっていないのにトイレに行きたくなることもあります。

40~50代:更年期・筋力低下・ストレス

40~50代の尿漏れの原因は、更年期・筋力低下・ストレスです。

閉経前後の10年間を更年期といいます。

更年期では、女性ホルモンの低下や、閉経によって尿道近辺の組織が衰えたり、粘膜のハリが失われます。

また、骨盤が開いたまま閉じなくなるので、子宮や膀胱が下に下がりやすいのも、尿漏れが起きやすい原因です。

尿漏れを年齢関係なく悪化させやすい女性の行動

年齢に関係なく、尿漏れを悪化させやすい行動には、次があります。

  • 腹筋で尿を絞り出す
  • 尿意がないのにトイレに行く
  • いきむ

どれも、ついしてしまう行為ですが、腹筋で尿を絞り出したり、排泄でいきむと、骨盤底筋がゆるむ原因となるので、やめましょう。

また、尿意がないのにトイレに行くと、膀胱の感覚を脳がうまくキャッチできなくなり、過活動膀胱や切迫性尿失禁につながる可能性があります。

尿漏れが気になる年齢の女性におすすめの治療

尿漏れが気になる年齢の女性の治療法には、次の2つがあります。

  • 泌尿器科での投薬治療
  • 美容クリニックでの磁気・レーザー治療

どちらもおすすめですが、骨盤底筋を鍛えて、尿漏れだけでなくインナーマッスルを鍛えたい場合は、美容クリニックでの磁気・レーザー治療がおすすめです。

美容クリニックの治療では、薬による副作用の心配がなく、なおかつ治療時間が短く済むからです。

美容クリニックで使われている磁気治療器「スターフォーマープロ」は、椅子型の治療器で、服を着たままインナーマッスルを刺激して、骨盤底筋を鍛えられます。

また、膣内にアプリケーターを挿入して使う「フォトナインティマレーザー」も出血やダウンタイムなく使える尿漏れ対策として人気の施術です。

いとうらんクリニック四条烏丸の尿漏れ治療は全年齢の女性が受けられる

いとうらんクリニック四条烏丸では、磁気治療器「スターフォーマープロ」と、レーザー治療器「フォトナインティマレーザー」を両方取り揃えています。

この2つの治療器は、年齢問わずお使いいただける上、ダウンタイムや出血がほとんどないのが特徴です。

尿漏れを恥ずかしくて相談できない方は、婦人科形成のプロである医師に相談することで、泌尿器科とはちがうアプローチでの施術を受けられます。

いとうらんクリニックは、医師・看護師ともに全員女性のクリニックなので、尿漏れのお悩みもお気軽にご相談ください。

【まとめ】 女性の尿漏れは年齢に関係なく起こりやすい 気になる症状は相談を


女性は、身体の構造的に、膀胱から尿道口までの距離が短いので、尿漏れしやすいといえます。

また、妊娠・出産・閉経とホルモンバランスの変化で、骨盤や骨盤底筋に変化が起こりやすいのも、尿漏れと関係しています。

女性の尿漏れ治療には、従来の投薬治療のほか、磁気やレーザーを使った最新の治療法があります。

尿漏れが不安で外出がおっくうになっている方は、一度治療を受けてみてもいいでしょう。

その際は、美容クリニックもぜひご検討ください。

記事監修医師プロフィール

院長/形成外科専門医・医学博士

伊藤 蘭

2003年山口大学医学部卒業
2003年京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科
2006年島根県立中央病院 形成外科
2008年松寿会共和病院 形成外科
2010年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学
2012年
~2014年
MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow)
2014年Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow)
2014年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定
2015年京都大学医学部附属病院形成外科 助教
2017年城本クリニック京都院 院長
2020年ピュアメディカル西大寺院 院長
2021年くみこクリニック四条烏丸院 院長

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