若いのに尿漏れするのはなぜ?骨盤底筋のゆるみ?詳しく解説!
- 若い女性でも骨盤底筋のゆるみで尿漏れが起こることがあります。
- 出産経験や筋力不足が影響することがあります。
- 骨盤底筋トレーニングで改善が期待できます。
- 重度の場合は医療機関での治療が必要です。
- 早期の対策で症状を悪化させないことが重要です。
- 生活習慣の改善も予防に効果的です。
40代や50代以上の人が悩んでいるイメージがある尿漏れ。
しかし若いのに尿漏れを経験し、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
尿漏れは、加齢だけが原因ではなく、筋肉のゆるみによって若い人にも生じる可能性があります。
本記事では、若い人に生じる尿漏れについて詳しく解説します。
改善方法についても紹介しているので、若くして尿漏れに悩まされている人はぜひ参考にしてください。
若い人でも尿漏れするって本当?

中高年以上が悩まされているイメージがある尿漏れですが、若い人でも生じることはあります。
膀胱などを支えている筋肉がなんらかの原因でゆるむことで、尿漏れが生じます。
また女性は、男性よりも尿道が短いのも原因のひとつです。
男性の尿道はS字になっており、20cm近くあります。
しかし女性は、3〜4cmと短いうえに直線になっており、少し腹圧がかかっただけで尿が漏れてしまうことに。
若い人が尿漏れを起こす原因は「骨盤底筋群のゆるみ」
若い人に生じる尿漏れは「腹圧性尿失禁」です。
腹圧性尿失禁とは、咳やくしゃみをしたり、重いものを持ったりなどお腹に圧力がかかると、尿が漏れてしまう症状です。
これらの原因は、骨盤底筋のゆるみにあります。
骨盤底筋とは、子宮や膀胱を支えているハンモック状の筋肉です。
膀胱を支えるほかにも、筋肉をゆるめたり、締めたりして排泄をコントロールするために欠かせない役割を持っています。
そのため骨盤底筋がゆるむことで膀胱の出口を開け締めできなくなり、尿が漏れやすくなってしまいます。
骨盤底筋がゆるむ原因は、下記があげられます。
- 妊娠出産
- 運動や筋力不足
- 肥満
- 加齢
このように加齢以外にも多くの原因があるため、若い人が尿漏れを起こす可能性は大いにあります。
そのほかの尿漏れの種類
尿漏れには骨盤底筋の緩みによる腹圧性尿失禁以外にも、さまざまなタイプがあります。それぞれ原因や症状が異なるため、まずは種類を知ることから始めましょう。
ここでは、尿漏れの種類を4つ紹介します。
切迫性尿失禁
切迫性尿失禁は、突然強い尿意に襲われ、トイレに間に合わず漏れてしまう症状を指します。自分の医師に関係なく失禁してしまうため、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
医療機関で原因を確認して対策を行うことが重要です。治療には薬物療法や行動療法が推奨されています。
溢流性尿失禁
溢流(いつりゅう)性尿失禁は、膀胱に溜まった尿が徐々に漏れてしまう症状を指します。この症状は、尿路閉塞や排尿筋が弱まることが原因といわれています。
その他にも、膀胱周辺の臓器の手術後や前立腺肥大、骨盤臓器脱なども原因として挙げられるため、自己判断が難しい尿漏れです。原因を特定するためにも医療機関で検査を受けることをおすすめします。
機能性尿失禁
機能性尿失禁は、排尿機能自体には問題がないものの、身体の動きや認知機能の低下によりトイレに間に合わず漏れてしまう症状を指します。高齢者や身体の不自由な方に多く見られるため、生活環境を工夫すれば症状を軽減できるでしょう。
混合型尿失禁
混合型尿失禁とは、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状が混ざった尿トラブルを指します。主な原因は加齢によるもので、個人差が大きいのが特徴です。
そのため、症状の度合いは人によって異なります。一人ひとりに合った方法で治療し、尿トラブルをなくしましょう。
若くて尿漏れを起こしやすい人の特徴
尿漏れは高齢者の問題だけではありません。近年は、若い年代でも尿トラブルが深刻化しています。そのため、生活習慣や身体の状態を理解して対策を行いましょう。
ここでは、若い人が尿漏れを起こしやすい特徴を3つ解説します。
尿漏れリスクを高める生活習慣が身についている
デスクワークや在宅ワークなどで長時間座って過ごす生活を送っている方は尿漏れが起こりやすいといわれています。なぜなら、骨盤底筋を含む下半身の筋力低下につながりやすいためです。
同様の理由から運動習慣がない方も尿漏れのリスクが高まるため、注意が必要です。さらに、スマホやパソコンを長時間使用したり、頻繁に喫煙することも排尿のコントロールに影響を及ぼします。
こうした生活習慣が積み重なることで、若くても尿漏れが起こりやすい体質が形成されてしまうのです。
筋肉量が少ない
筋肉量が少ない人は骨盤底筋も十分に機能しない傾向にあるため、尿漏れを起こしやすいといわれています。特に、慢性的な運動不足や不規則な生活により筋力が低下すると、咳やくしゃみをしただけで尿が漏れる可能性があるため注意が必要です。
特に、女性は男性よりも筋肉量が少ないため、臓器や尿道を支える力も弱いといわれています。そのため、意識的にトレーニングをして尿漏れを予防しましょう。
女性は体の構造上失禁が起こりやすい
女性は男性に比べて尿道が短い上、膀胱や子宮などの臓器を支える骨盤底筋が緩みやすいため、失禁が起こりやすい構造です。特に、妊娠や出産を経験すると骨盤底筋が大きく伸び、筋力低下を招きやすいといわれています。
また、ホルモンの変化や加齢による筋肉量の低下も排尿のコントロールに影響しています。そのため、女性は日頃から意識して尿漏れ対策を行いましょう。
尿漏れを改善する方法
尿漏れを改善するには、下記の方法が挙げられます。
- 医療機関で治療を受ける
- 骨盤底筋エクササイズを行う
骨盤底筋エクササイズだけでは、大きな効果を期待できないケースもあります。
そのため医療機関で治療を受けながらエクササイズを行うのがおすすめです。
それぞれの改善方法について詳しく解説していきます。
医療機関で治療を受ける
尿漏れは、尿道の周りにある骨盤底筋群やインナーマッスルなどを鍛えることで改善を見込めます。
薬物治療もありますが、手軽に受けられるレーザー治療や筋力効果を期待できる治療がおすすめです。
美容クリニックでは、尿漏れに効果を期待できるレーザー治療を扱っているため、気になる方は一度カウンセリングを受けましょう。
また美容クリニックは、若い人でも通いやすいのが嬉しいポイントです。
骨盤底筋エクササイズを行う
自宅で手軽にできる骨盤底筋エクササイズもおすすめです。
YouTubeやSNSに掲載されているので、気になる方はチェックしてみてください。
また肥満によって尿漏れが生じるケースもあるため、平均体重を大幅に超えている場合は、ダイエットを検討するのもおすすめです。
若いうちからやっておきたい尿漏れ対策
若いうちから尿漏れ対策を行うことで、将来的な症状の悪化を防げます。生活習慣や筋力の状態を整え、日常生活に取り入れやすい方法で対策を続けることが大切です。
ここでは、姿勢や生活習慣、食事の工夫、骨盤底筋トレーニングなど具体的な方法を詳しく解説します。
毎日の姿勢を見直す
日常生活での姿勢は骨盤底筋に大きく影響します。長時間座る際は骨盤を立てるよう意識し、背筋を伸ばすことを心がけることで骨盤底筋への負荷を軽減できます。立っているときも腹筋や臀部を意識して姿勢を保つことが重要です。
また、スマホやパソコンを使用する際は猫背にならないように高さを調整し、定期的に軽いストレッチを行うことが望ましいです。こうした習慣を毎日継続することで骨盤底筋を守り、尿漏れ予防につなげられます。
規則正しい生活習慣を身につける
睡眠不足や不規則な生活は筋力低下や体調不良を招き、尿漏れのリスクを高めます。毎日決まった時間に就寝・起床し、十分な睡眠を確保することが大切です。
また、適度な運動を取り入れることで全身の筋力を維持し、骨盤底筋にも良い影響を与えます。食事のタイミングを整え、水分を適切に摂ることも排尿リズムの安定につながるのです。生活リズムを整えることは尿漏れ予防だけでなく、全身の健康維持にも役立ちます。
刺激の強い食事や飲み物に気を付ける
カフェインやアルコール、辛い食事は膀胱を刺激し、尿意を強めることがあります。若いうちからこうした飲食物を過剰に摂取すると、膀胱が敏感になり尿漏れを起こしやすくなることがあります。
水分はこまめに分けて摂取し、刺激の強いものは控えめにすることが大切です。また、食物繊維を意識して摂ることで便秘予防になり、腹圧がかかりにくくなるため、尿漏れ対策としても効果があります。
一般的な骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋を鍛えることで尿道や膀胱を支える力を高め、尿漏れを防げます。座ったままでも立ったままでも、肛門や膣の周りの筋肉を意識して締める動作を数秒維持することを繰り返すだけで効果があります。
呼吸を止めずに行うことや、毎日少しずつ回数を増やすことが重要です。定期的に継続することで筋力が安定し、軽い腹圧でも尿漏れしにくくなります。
横になった状態でできるトレーニング
仰向けに寝た状態で膝を曲げ、骨盤底筋を締める動作を行うトレーニングは、初心者でも取り組みやすく効果的です。呼吸を止めずに筋肉を意識して数秒キープし、ゆっくり力を抜くことを繰り返します。
横になることで体の重力がかかりにくく、骨盤底筋に集中してトレーニングできます。また、寝る前やテレビを見ながら取り入れることで、無理なく習慣化でき、尿漏れの予防につながるでしょう。
下半身を鍛えるトレーニング
スクワットやヒップリフトなど、下半身の筋肉を鍛える運動も骨盤底筋をサポートし、尿漏れ予防に効果があります。下半身の筋力が強化されることで骨盤や膀胱を支える力が向上し、腹圧がかかっても尿漏れしにくくなります。
正しいフォームで行い、呼吸を意識することが大切です。日常生活に取り入れやすい運動を継続することで、骨盤底筋だけでなく全身の筋力維持にもつながります。
尿漏れ改善にはフォトナインティマレーザーとスターフォーマープロがおすすめ!
医療機関で受けられる尿漏れ改善治療は、フォトナインティマレーザーとスターフォーマープロが挙げられます。
どちらも重大な副作用がないうえに、短時間で施術が終わるため、忙しい方も受けやすいのが特徴です。
ここからは、フォトナインティマレーザーとスターフォーマープロについて詳しく解説していきます。
フォトナインティマレーザーの仕組みや効果
フォトナインティマレーザーとは、尿道にレーザーを照射することで、ゆるみを改善できます。
治療回数の目安は症状によっても異なりますが、腹圧性尿失禁の場合は2〜3回で効果を実感できます。
術後2年程度で筋肉が弱りはじめるため、再度治療を受けるのがおすすめです。
またフォトナインティマレーザーは、外科的手術の必要がないうえに、痛みや出血などのダウンタイムもほとんどありません。
フォトナインティマレーザーの注意点
フォトナインティマレーザーは基本的にダウンタイムはありませんが、性行為やタンポンなど膣への刺激は3日程度控えましょう。
一時的におりものが増えるケースもあるため、施術当日はおりものシートやナプキンを使用するのがおすすめです。
スターフォーマープロの仕組みや効果
スターフォーマープロとは、機器に座るだけで高強度の「テスラ磁気刺激」が下半身の筋肉を刺激し、骨盤底筋を鍛えられる施術です。
通常のエクササイズでは鍛えづらいインナーマッスルにもアプローチできます。
さらに磁気刺激によって、血流促進効果も得られるのが特徴です。
その結果、尿漏れの改善を期待できます。
膣にアプリケーターを挿入したり、痛みが生じたりすることもないため、若い方でも受けやすい施術のひとつです。
スターフォーマープロの注意点
スターフォーマープロは、1回でも筋肉を強化できますが、より高い効果を期待するには、1クール6回受けるのが推奨されています。
そのため、1回で尿漏れを改善したいと考えている方は、注意しましょう。
いとうらんクリニック四条烏丸には経験豊富な女性医師が在籍
いとうらんクリニック四条烏丸では、尿漏れ改善を期待できる「フォトナインティマレーザー」や「スターフォーマープロ」を扱っています。
尿漏れはデリケートな悩みであり、周囲の人に相談しづらい方も多いでしょう。
当院には、多くの症例経験がある女性医師が在籍しています。
ほかにも悩みを相談しやすいカウンセリングを実施しているので、リラックスしてお越しください。
また当院は、地下鉄烏丸線「四条」駅・阪急京都線「烏丸」駅より徒歩2分とアクセスしやすい立地にあります。
仕事終わりやお買い物ついでにも通院しやすい環境です。
尿漏れに関する悩みを持っている方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
よくある質問
若いうちに尿漏れが起こる場合、原因や症状は人によって異なります。ここでは、運動中の尿漏れや妊娠・出産との関係、最新治療の安全性について、よく寄せられる質問に答えながら詳しく解説します。
尿漏れは運動中だけに起こるものですか?
尿漏れは運動中だけでなく、咳やくしゃみ、笑ったときなど日常生活でも起こることがあります。若い人の場合は骨盤底筋の筋力低下や姿勢の影響、生活習慣などが関係しており、運動以外の場面でも漏れることがあるため、原因に合わせた対策が重要です。
妊娠や出産は若いうちの尿漏れに関係しますか?
妊娠や出産は骨盤底筋に負荷をかけるため、若いうちでも尿漏れのリスクを高めます。出産で筋肉が伸びて緩むことで腹圧がかかった際に漏れやすくなり、ホルモンや筋力低下も影響します。出産後はトレーニングや生活習慣の見直しが大切です。
フォトナインティマレーザーやスターフォーマープロに副作用はありますか?
フォトナインティマレーザーやスターフォーマープロは安全性が高い治療法です。ただし、軽い痛みや赤み、腫れが出ることがあります。出たとしても数日で落ち着き、重篤な副作用はほとんどありません。施術前に医師の診察を受け、正しい方法で行うことが重要です。
若い人で尿漏れに悩んでいる人は美容クリニックを受診しよう

若いうちの尿漏れは生活習慣や骨盤底筋の状態、出産経験などさまざまな要因で起こります。自己判断で放置すると症状が悪化することもあるため、早めに医療機関で相談することが大切です。
いとうらんクリニック四条烏丸では、骨盤底筋の状態を丁寧に評価し、運動指導やレーザー治療など一人ひとりに合った対策を提案しています。若いうちから適切なケアを受けて尿漏れの症状を改善し、日常生活を快適に過ごしましょう。

記事監修医師プロフィール
院長/形成外科専門医・医学博士
伊藤 蘭
| 2003年 | 山口大学医学部卒業 |
|---|---|
| 2003年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科 |
| 2006年 | 島根県立中央病院 形成外科 |
| 2008年 | 松寿会共和病院 形成外科 |
| 2010年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学 |
| 2012年 ~2014年 | MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow) |
| 2014年 | Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow) |
| 2014年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定 |
| 2015年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 助教 |
| 2017年 | 城本クリニック京都院 院長 |
| 2020年 | ピュアメディカル西大寺院 院長 |
| 2021年 | くみこクリニック四条烏丸院 院長 |
| 2022年 | いとうらんクリニック四条烏丸開設 |




