コラム

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尿失禁を改善するには?セルフケアと治療を解説

くしゃみや大声で笑ったとき、不意に尿が漏れたことはありませんか?

尿失禁は多量に尿が漏れることを想像しがちですが、少量の尿漏れも尿失禁とよびます。

本記事では、尿失禁の原因と、尿失禁を改善する方法を紹介しています。

尿漏れ・尿失禁でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

尿失禁・尿漏れのタイプ


尿失禁には尿漏れも含まれます。

尿失禁には、次の3つのタイプがあります。

  • 腹圧性尿失禁
  • 切迫性尿失禁
  • 溢流性尿失禁

それぞれについて解説していきましょう。

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は、おなかに力が入ったときに起こる尿漏れです。

腹圧性尿失禁が起こるタイミングには、次のような例があります。

  • 笑ったとき
  • くしゃみをしたとき
  • ジャンプしたとき
  • 重い荷物を持ち上げたとき

腹圧性尿失禁の原因は、骨盤底筋群のゆるみです。

骨盤底筋とは、骨盤の上で子宮や膀胱を支えるハンモック状の筋肉群を指します。

いくつもの筋肉で構成されている骨盤底筋群は、加齢による筋力の低下や、出産によってゆるむことで尿が漏れやすくなります。

切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、トイレに間に合わず尿が漏れる症状を指します。

切迫性尿失禁の特徴には次が挙げられます。

  • 突然排尿したくなる
  • トイレのことを考えただけで排尿したくなる
  • 外出中に前触れなくトイレに行きたくなる
  • トイレに間に合わず、尿が漏れる

切迫性尿失禁の特徴は、トイレに行きたくなってから実際に排尿が起こるまでの時間が、極端に短いことです。

溢流性尿失禁

溢流性尿失禁は、尿が少しずつ漏れるタイプの尿漏れです。

溢流性尿失禁には、次の特徴があります。

  • 強い残尿感
  • 自覚のない尿漏れ
  • 頻尿

溢流性尿失禁は、常に残尿感があり、尿が溢れやすい状態になります。

何度トイレに行ってもまたトイレに行きたくなる、自覚症状がないのに下着が尿で濡れているなど、生活に支障が出やすいです。

また、溢流性尿失禁の方は、尿を作る器官の腎臓からから膀胱までの流れが滞っているので、腎臓にも負担がかかります。

尿が少しずつ漏れる方は、早めの治療を心掛けましょう。

自分で尿失禁を改善する方法

ここからは、自分で尿失禁を改善する方法を紹介します。

自分で尿失禁を改善する方法には、次の3つが考えられます。

  • 骨盤底筋を鍛える
  • 肥満を治す
  • トイレで力まない

セルフケアでも尿失禁の改善は期待できますが、自分で尿失禁を改善する場合、時間がかかる可能性が高いです。

また、効果も不確実ですので、尿失禁を早く、確実に治したい場合は、医療機関で治療を受けるのが良いでしょう。

骨盤底筋を鍛える

自分で尿失禁を改善する方法1つ目は、骨盤底筋を鍛えることです。

骨盤底筋群を鍛えることで、尿道のぐらつきを整え、尿道が閉じる力を鍛えます。

簡単にできる骨盤底筋群のトレーニングには次があります。

①仰向けに寝て足を肩幅に開く

②肛門や膣のまわりを締めるように体の内側の筋肉を締める

③ゆっくりと力を抜く

①から③までを5回~10回行いましょう。

膣や肛門周辺の筋肉を「締める」感覚がつかめたら、椅子に座った状態でも試してみましょう。

肥満を治す

肥満の方は、脂肪の重みが加わって、骨盤底筋群に負担がかかりやすい状態となっています。

尿漏れが心配だからと言って、家の中にばかりいると、筋肉を動かす機会が減るので、尿失禁にもよくありません。

運動習慣のない方は、1日10分の散歩からでもいいので、生活に運動を取り入れましょう

トイレで力まない

トイレで力むと、骨盤底筋にダメージを与えます。

溢流性尿失禁の方は、強い残尿感を解消するために、長い時間トイレで力む方もいらっしゃいます。

しかし、溢流性尿失禁の残尿感は適切な治療でしか改善できませんので、長い時間トイレで力んでも意味がありません。

尿失禁の根本原因を治療するためには、クリニックの受診と治療が必要です。

セルフケアも適宜取り入れながら、クリニックでも診察を受けましょう。

クリニックで尿失禁を改善する方法

ここからは、クリニックで尿失禁を改善する方法を紹介します。

尿失禁をクリニックで改善する場合、2つの診療科が考えられます。

①泌尿器科

②婦人科・美容外科

女性の場合、泌尿器科を見つけるのが大変かもしれませんので、受診する前に、女性の診察を行っているか、電話で確認してから行きましょう。

薬物治療

薬物治療は、主に泌尿器科で受けられます。

腹圧性尿失禁・切迫性尿失禁・溢流性尿失禁それぞれに対応する薬を内服したり、テープで貼って治療を行います。

ただし、腹圧性尿失禁の場合、骨盤底筋のトレーニングと比較すると、薬物治療の効果は期待しにくいでしょう。

レーザー・磁気治療

泌尿器科の薬物治療が合わなかった方には、美容外科で受けられるレーザー治療や磁気治療があります。

レーザーを使った治療には、膣にアプリケーターを挿入してレーザーを当てる「フォトナインティマレーザー」があります。

フォトナインティマレーザーは、膣の細胞・筋肉に直接レーザーを当てて尿道や膣のゆるみを改善します。

出血・ダウンタイムが少ないのがメリットで、尿漏れ治療でも精神的な負担が少ないでしょう。

磁気を使った治療には、座って筋肉を刺激する「スターフォーマープロ」があります。

スターフォーマープロは、服を着たまま座るだけという手軽さながら、運動でもなかなか鍛えにくいインナーマッスルを均等に刺激し、鍛えられるのが特徴です。

スターフォーマープロは、数回継続することでより高い効果が期待できるので、1回で終わらせず、何回か通うのがおすすめです。

美容クリニックのレーザー・磁気を使った治療では、尿漏れ改善のほか、膣のゆるみの改善も期待できます。

尿失禁だけでなく、膣のゆるみが気になる方にもおすすめの治療法です。

いとうらんクリニック四条烏丸は女性医師在籍で尿失禁改善を相談しやすい

いとうらんクリニック四条烏丸では、デリケートな尿失禁を改善するため、さまざまな治療法を取り揃えています。

いとうらんクリニック四条烏丸は、医師を含め、スタッフ全員が女性なので、尿失禁トラブルも相談しやすいクリニックです。

伊藤医師は形成外科医として豊富な実績を持っているので、尿失禁と膣のゆるみを同時に改善する施術の提案も可能です。

尿失禁改善をどこで相談したらいいのかお悩みの方は、一度クリニックにお越しください。

【まとめ】尿失禁は改善できる セルフケアでダメなら受診の検討を


尿失禁には、骨盤底筋群の筋力低下や尿道、膀胱のトラブルが原因で起こります。

尿失禁は放置すると症状が悪化するので、早めに医療機関を受診しましょう。

尿漏れを改善する方法には、自分で行う骨盤底筋トレーニングやダイエットのほか、クリニックでの薬物治療、レーザーや磁気を使った治療もあります。

尿失禁でお困りの方は、一度医療機関を受診してみるのがおすすめです。

記事監修医師プロフィール

院長/形成外科専門医・医学博士

伊藤 蘭

2003年山口大学医学部卒業
2003年京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科
2006年島根県立中央病院 形成外科
2008年松寿会共和病院 形成外科
2010年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学
2012年
~2014年
MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow)
2014年Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow)
2014年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定
2015年京都大学医学部附属病院形成外科 助教
2017年城本クリニック京都院 院長
2020年ピュアメディカル西大寺院 院長
2021年くみこクリニック四条烏丸院 院長

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