ストレスは尿漏れを引き起こす?なりやすい人の特徴や対処法も解説
尿漏れとひとくちに言っても原因はさまざまですが、人によってはストレスが原因になることを知っていますか?
尿漏れの際強いストレスを感じている場合は、心因性の尿漏れ症状である可能性があります。
本記事では、ストレスと尿漏れの関係や起こりやすい人の特徴、対処法などを解説します。
参考にして、尿漏れの悩みを改善する助けにしてください。
尿漏れとは?
尿漏れとは、意図しないタイミングで尿が排出されてしまう症状のことです。
一般的に尿漏れといえば腹圧性尿失禁のことであり、年齢の経過で起こるようになる少量の尿漏れのことです。
しかし実際の所、尿漏れには他にも溢流性尿失禁と切迫性尿失禁があり、それぞれ症状が異なります。
尿漏れはストレスによって起こる?
尿漏れはストレスによって起こるケースがあります。
分類としては切迫性尿失禁になり、意思に関係なくふいに膀胱が収縮して、急激に強い尿意が生じた結果失禁に至る症状です。
膀胱が急に収縮する原因にもさまざまなものがありますが、ストレスはその内のひとつです。
膀胱の動きには自律神経が深く関わってきますが、ストレスはこの自律神経を刺激してしまうため、膀胱の過剰な動きを起こしてしまい、尿失禁のリスクを起こします。
【参考】その他の尿もれの原因
ストレスの他に尿漏れの原因となってしまう事象は、以下のとおりです。
- 骨盤底筋の緩み
- 妊娠・出産
- 特定の疾患
- 薬の副作用
骨盤底筋は尿道を締める筋肉であり、緩むと尿漏れを誘発します。
妊娠・出産によっても骨盤底筋は緩みますが、出産が理由の場合は産後3ヶ月程度休息すれば戻ってきます。
また、特定の疾患がきっかけで尿漏れを発症・併発するケースもあります。
同時に薬の副作用がきっかけで起こることもあり、原因の自己判断は困難であるため、尿漏れが起こったら一度医療機関で診察してもらうことをおすすめします。
ストレスから尿漏れになりやすい人の特徴
ストレスからの尿漏れは、比較的なりやすい人となりにくい人がいます。
なりやすい人の特徴は、以下のとおりです。
- 緊張しやすい・ストレスを溜めやすい
- 過去に失禁した経験があり、再発しないか気になってしまう
- 体調が良くない
過度のストレスや緊張、体調不良は、自律神経を乱します。
自律神経が乱れると、膀胱が過度に活動しやすくなり、意図しないタイミングで収縮してふいに強い尿意が発生してしまうのです。
特に、一度失禁した経験があると「また同じことになったらどうしよう」と強い不安を抱きやすくなり、余計に再発しやすくなるという特徴もあります。
ストレスから尿漏れになった場合の対処法
ストレスから尿漏れになった場合の対処法は、以下のとおりです。
- 飲み物の種類や量に注意する
- 下腹部を洋服などで圧迫しない
- すぐ手洗いに行ける状況を意識して作る
- 体を冷やさない
すべてを無理に守ろうとする必要はありませんが、可能であれば上記のポイントを守った方が良いでしょう。
飲み物の種類や量に注意する
普段の生活の中で飲む物の種類や量には、注意しておきましょう。
例えば、コーヒーや紅茶、お酒などは利尿作用があり、手洗いが近くなってしまうため、あまり望ましくありません。
少量なら問題はありませんが、習慣的に飲むのは避けた方が良いでしょう。
また、多量の飲み物を飲むのもおすすめできません。
下腹部を洋服などで圧迫しない
下腹部を洋服などで圧迫するのも、できればやめた方が良いでしょう。
膀胱部分を物理的に締めつけてしまうと、膀胱が押しつぶされてしまい、尿意を強く感じるようになってしまいます。
きつく締めたベルトや、締めつけの強いゴムなどは避けるのがおすすめです。
すぐ手洗いに行ける状況を意識して作る
いつも可能とは限りませんが、できるだけすぐ手洗いに行ける状況を、意識して作ることも大切です。
失禁の前に手洗いに間に合いやすくなるだけではなく、手洗いが近くにあるから大丈夫という意識がストレスを軽減させ、尿意から注意を逸らしてくれます。
初めての場所に行く際に手洗いの位置を確認しておいたり、長距離移動の際は適宜電車や車から降り、手洗いに行ける機会を設けるなどの工夫を行いましょう。
体を冷やさない
体を冷やさないことも、尿失禁防止には大切です。
自律神経への刺激によって膀胱が収縮し、尿意が生じることは前述しましたが、自律神経は寒さによっても刺激されてしまうためです。
夏よりも冬の方が、手洗いが近い人が増えるのはこのためです。
膀胱が収縮すると、溜めておける尿量が減少し、失禁に至りやすくなってしまいます。
できるだけ体を温めるようにし、冷房にあたり過ぎたりしないように気を付けてください。
尿漏れにお悩みの方はいとうらんクリニックでご相談ください
尿漏れにお悩みの方は、いとうらんクリニックでご相談ください。
当クリニックはまず丁寧にカウンセリングを行い、本当にストレスが原因なのか、どうすれば改善が見込めるのかをじっくり相談していただけます。
骨盤底筋の筋力向上効果を見込めるスターフォーマープロなど、具体的な改善策の利用も受け付けています。
まずは一度カウンセリングにお越しいただき、自分の状態を知ってください。
【まとめ】尿漏れの原因はストレスを含めさまざま
尿漏れの原因は、ストレスを含めさまざまなものがあります。
尿漏れしたからといって、一概にストレスが原因とは言い切れないため、まずは医療機関を受診し、なぜ尿漏れしてしまうのか診断を受けましょう。
仮に原因がストレスであっても、改善策はあります。
諦める必要はないため、悩んでいる人ほど早めの受診・改善をおすすめします。
記事監修医師プロフィール
院長/形成外科専門医・医学博士
伊藤 蘭
2003年 | 山口大学医学部卒業 |
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2003年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科 |
2006年 | 島根県立中央病院 形成外科 |
2008年 | 松寿会共和病院 形成外科 |
2010年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学 |
2012年 ~2014年 | MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow) |
2014年 | Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow) |
2014年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定 |
2015年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 助教 |
2017年 | 城本クリニック京都院 院長 |
2020年 | ピュアメディカル西大寺院 院長 |
2021年 | くみこクリニック四条烏丸院 院長 |