膣のたるみの原因とは?主な原因と対策方法を徹底解説!
膣のたるみは、出産や加齢、生活習慣などさまざまな要因で引き起こされる、女性にとって非常にデリケートな悩みです。
放置することで尿もれや性生活への影響、自信の喪失につながることもあります。
本記事では、膣のたるみの主な原因や影響、自宅でできるセルフチェックと対策方法、さらに医療機関で受けられる最新の治療法について詳しく解説します。
正しい知識を得て、健康的で前向きな毎日を取り戻すための一歩を踏み出しましょう。
膣のたるみの主な原因
膣のたるみは、多くの女性が直面するデリケートな悩みです。
出産や加齢、生活習慣の影響によって、膣や骨盤底筋が緩むことが主な要因とされています。
以下では、それぞれの原因について詳しく解説します。
出産による影響
出産は膣のたるみを引き起こす大きな要因の一つです。
特に自然分娩では、胎児が産道を通る際に膣や骨盤底筋に大きな負担がかかります。
この結果、膣や筋肉の弾力が失われ、緩みを感じるようになります。
出産後の適切なケアや骨盤底筋の回復トレーニングが重要です。
加齢による筋力低下
年齢を重ねると、全身の筋力が低下するのと同様に、膣を支える骨盤底筋の強度も衰えていきます。
加齢による筋力低下に加え、閉経後には女性ホルモン(エストロゲン)の減少が膣や骨盤底筋の弾力をさらに低下させる原因となります。
これにより、膣のたるみや緩みを感じやすくなります。
定期的な運動やホルモンバランスを整える生活習慣が対策となります。
運動不足と生活習慣
日常生活の中で運動不足が続くと、骨盤底筋を含む体の深筋層が弱まる原因となります。
特にデスクワークが多い方や姿勢が悪い方は、骨盤底筋への負担が増し、膣のたるみを感じやすくなります。
また、過度の飲酒や喫煙などの不健康な生活習慣も、筋力低下を促進する要因です。
適度な運動を取り入れることや生活習慣を見直すことで、膣の健康を維持できます。
膣のたるみがもたらす影響
膣のたるみは身体的な問題だけでなく、性生活や精神的な健康にも影響を及ぼします。
そのため、原因を理解し、早めに対策を講じることが重要です。
以下に、膣のたるみによる具体的な影響について詳しく説明します。
尿もれなどの身体的トラブル
膣のたるみは骨盤底筋の弱化と関連しており、尿もれ(腹圧性尿失禁)を引き起こす原因となります。
咳やくしゃみ、笑う、物を持ち上げるなどの動作で腹圧がかかると、膀胱を支える筋力が不足しているために尿が漏れてしまいます。
また、たるみが進行すると、膣の内部が外に突出する「膣脱」などの症状を引き起こす可能性もあります。
これらの症状は日常生活に支障をきたすだけでなく、早期の治療が求められる場合があります。
性生活への影響
膣のたるみは性生活にも影響を及ぼします。
膣の緩みにより、性交時の満足感が低下したり、感度が鈍くなることがあります。
これにより、パートナーとの関係性にストレスを感じる場合もあります。
また、膣の弾力が失われることで、性交時に不快感を抱くことも少なくありません。
こうした問題に対処するためには、骨盤底筋を鍛えるトレーニングや医療機関での治療が有効です。
精神的な負担と自己イメージ
膣のたるみは、見た目や機能の変化によって女性の自己イメージに影響を与えることがあります。
特に、尿もれや膣の緩みを意識することで、自信を失ったり、精神的な負担を感じる女性も少なくありません。
また、「自分が女性としての魅力を失っているのではないか」という不安を抱くケースもあります。
こうした悩みを軽減するためには、自分に合った対策を見つけることが重要です。
専門家の助言を得ながら、適切なケアを取り入れることで前向きな気持ちを取り戻すことができます。
膣のたるみのセルフチェック方法
膣のたるみを早期に把握するためには、セルフチェックが有効です。
自宅で簡単に確認できる方法や、専門機関での診断方法を知ることで、適切な対応策を取ることができます。
以下では、自宅でできるチェック方法から、専門的な診断、そしてセルフチェック後の対策まで詳しく解説します。
自宅でできる簡単なチェック
自宅でできる簡単な方法として、以下のチェックを行うことができます
1.骨盤底筋の力を確認
膣や肛門をしめる感覚で、骨盤底筋を収縮させます。
このとき、筋肉の収縮を数秒間保つことが難しい場合、筋力が低下している可能性があります。
2.タオルを使った感覚テスト
膣内に小さめの清潔なタオルを軽く挿入し、収縮運動を行ってみます。
しめつける感覚が弱い場合は、たるみが進んでいる可能性があります。
3.日常生活での違和感の確認
日常的に尿もれや膣内の違和感を感じる場合、たるみが疑われます。
特に重いものを持ち上げるときや、長時間座るときの不快感がチェックの目安となります。
専門機関での診断方法
自宅でのセルフチェックで不安を感じた場合は、専門機関での診断を受けることをおすすめします。
診断方法
膣内の視診と触診
医師が膣内を確認し、筋肉の状態や弾力性をチェックします。
異常がある場合は詳細な検査を提案されます。
骨盤底筋力の測定
専用の機器を使用して、骨盤底筋の収縮力を測定します。
具体的な数値で筋力の状態を把握することが可能です。
超音波検査
膣内や骨盤底筋の状態を画像で確認する検査です。
膣脱や他の異常がある場合の早期発見に役立ちます。
セルフチェック結果をもとにする対応策
セルフチェックや診断結果をもとに、以下のような対応策を取ることが効果的です。
軽度の場合
骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)を日常に取り入れることで、筋力を回復させることが可能です。
加えて、適度な運動や生活習慣の見直しも有効です。
中程度の場合
専門機関での治療を検討します。
非侵襲的な治療法として、磁気治療やレーザー治療を選択することで、短期間で改善を目指せます。
重度の場合
膣脱が疑われる場合や自宅での対策が難しい場合は、外科的な治療が必要になることがあります。
早期に専門医に相談し、最適な治療法を選択してください。
膣のたるみの対策法
膣のたるみを改善するためには、自宅でできるケアから専門的な治療まで、さまざまなアプローチがあります。
症状の程度に応じて適切な対策を講じることで、健康と自信を取り戻すことが可能です。
以下に、具体的な対策法を詳しく解説します。
骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)
骨盤底筋トレーニングは、膣のたるみ改善に最も効果的な方法の一つです。
ケーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えるシンプルなエクササイズで、日常生活に簡単に取り入れることができます。
方法
1.肛門をしめる感覚で骨盤底筋を収縮させます。
2.その状態を5~10秒間保ち、ゆっくりと緩めます。
3.1回あたり10回のセットを行い、これを1日に2~3回繰り返します。
効果
・骨盤底筋が強化され、膣のたるみを改善。
・尿もれの予防や改善にも寄与。
・性生活の満足度向上が期待できる。
・継続が重要なため、毎日の習慣として取り入れることをおすすめします。
生活習慣の見直し
日々の生活習慣を改善することで、膣の健康を維持し、たるみの進行を予防することが可能です。
具体的な改善方法
1.適度な運動
ウォーキングやヨガなど、骨盤周りの筋肉を鍛える運動を取り入れましょう。
2.姿勢の改善
正しい姿勢を意識することで、骨盤への負担を軽減できます。
特に長時間座ることが多い方は注意が必要です。
3.体重管理
肥満は骨盤底筋に余計な負荷をかけるため、適正体重を維持することが重要です。
4.禁煙と飲酒の制限
喫煙や過度の飲酒は筋肉の健康を損なう原因となるため、控えることをおすすめします。
医療機関での治療法
膣のたるみが深刻な場合や、自宅での対策で効果が感じられない場合には、医療機関での治療を検討しましょう。
主な治療法
磁気治療(スターフォーマープロなど)
専用の椅子に座るだけで骨盤底筋を効率的に鍛える治療法です。
非侵襲的で痛みがなく、短時間で効果を実感できます。
レーザー治療(インティマレーザーなど)
膣内にレーザーを照射してコラーゲン生成を促し、膣壁の弾力を取り戻す治療法です。
ダウンタイムが少ないため、忙しい方にも適しています。
外科的手術
重度のたるみの場合には、小陰唇縮小手術や膣縮小手術が選択肢となります。
専門医と相談しながら、自分に合った治療法を選びましょう。
まとめ
膣のたるみは、出産や加齢、生活習慣など、さまざまな要因で引き起こされるデリケートな悩みです。
しかし、その原因を理解し、適切な対策を講じることで改善が可能です。
自宅でのケアとしては、骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)や生活習慣の見直しが効果的です。
一方で、症状が進行している場合には、専門的な診断を受け、医療機関での治療を検討することが重要です。
磁気治療やレーザー治療など、非侵襲的な最新の治療法を活用すれば、短期間での改善が期待できます。
膣の健康を保つことは、身体的な快適さだけでなく、精神的な自信や生活の質を向上させることにもつながります
気になる症状がある場合は、一人で悩まず、専門医に相談して適切なアプローチを選択しましょう。
健康的で快適な毎日を取り戻すための第一歩を踏み出してみてください。

記事監修医師プロフィール
院長/形成外科専門医・医学博士
伊藤 蘭
2003年 | 山口大学医学部卒業 |
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2003年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科 |
2006年 | 島根県立中央病院 形成外科 |
2008年 | 松寿会共和病院 形成外科 |
2010年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学 |
2012年 ~2014年 | MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow) |
2014年 | Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow) |
2014年 | 京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定 |
2015年 | 京都大学医学部附属病院形成外科 助教 |
2017年 | 城本クリニック京都院 院長 |
2020年 | ピュアメディカル西大寺院 院長 |
2021年 | くみこクリニック四条烏丸院 院長 |
2022年 | いとうらんクリニック四条烏丸開設 |