受付時間 10:30~19:00

定休日  月曜日

gotop

コラム

COLUMN

運動中の尿もれに悩む方へ ~原因と解決策を徹底解説~

運動中に尿もれが起こると、思い切り体を動かせずにストレスを感じることがあると思います。

特に、ジャンプやランニングのような動きが尿もれの原因となる場合があります。

運動中の尿もれは、原因を理解し、適切な対策を取ることで改善が可能です。

本記事では、運動中の尿もれが起こる原因やメカニズムを徹底解説します。

運動中の尿もれの原因

運動中の尿もれは、多くの場合「腹圧性尿失禁」と呼ばれる症状が関係しています。

この症状は、骨盤底筋や膀胱、尿道の働きが弱くなることによって引き起こされます。

以下では、運動中の尿もれが起こる仕組みやその原因について詳しく見ていきます。

運動中に尿もれが起こる仕組みとは?

運動中の尿もれは、腹圧が急激に高まる動作によって引き起こされます。

腹圧とは、お腹に力が入ることで膀胱や尿道にかかる圧力のことです。

ジャンプやランニングのような運動をすると、膀胱への圧力が増大し、その際に尿道を締める力が弱いと尿もれが発生します。

特に、女性の尿道は男性に比べて短いため、膀胱や尿道にかかる圧力を十分に抑えきれないことがあります。

これにより、くしゃみや咳と同じように、一時的に尿が漏れる現象が起こるのです。

骨盤底筋の衰えが尿もれを引き起こす理由

骨盤底筋は、膀胱や尿道、子宮を支える筋肉群であり、尿をコントロールするために非常に重要な役割を果たしています。

しかし、加齢や出産、運動不足などが原因で骨盤底筋が衰えると、そのサポート力が低下し、尿もれが起こりやすくなります。

特に、運動中は腹圧が上がるため、骨盤底筋がしっかりと収縮していない場合には、尿道を閉じる力が不十分となり、尿もれが発生します。

また、骨盤底筋が弱いと膀胱の位置が下がりやすくなり、これも尿もれを悪化させる要因となります。

ジャンプやランニングが尿もれを悪化させるメカニズム

ジャンプやランニングといった高強度の運動では、骨盤底筋や膀胱に繰り返し衝撃が加わります。

この衝撃は、膀胱や尿道の安定性を一時的に低下させ、尿が漏れるリスクを高めます。

また、ランニングでは足が地面に着地するたびに衝撃が全身に伝わるため、腹圧が断続的に上昇します。

このような動作が繰り返されると、骨盤底筋への負担が蓄積し、尿もれが悪化する可能性があります。

ジャンプやランニング以外でも、エアロビクスや筋力トレーニングなどの運動が尿もれを引き起こす場合があります。

特に、腹筋運動の際にお腹に力を入れる動作は、骨盤底筋への負担が大きくなるため注意が必要です。

運動中の尿もれを防ぐには、骨盤底筋を強化し、適切な運動方法を取り入れることが大切です。

次のセクションでは、具体的な改善策や治療法について解説します。

運動中の尿もれを予防するセルフケア

運動中の尿もれを改善するには、日常生活にセルフケアを取り入れることが重要です。

特に骨盤底筋を鍛えたり、適切なエクササイズを実践することは効果的です。

また、サポートウェアの活用も尿もれを予防する一助となります。

ここでは、具体的なセルフケアの方法を詳しく解説します。

骨盤底筋トレーニングの重要性と効果

骨盤底筋トレーニングは、尿もれ予防の基本となる方法です。

このトレーニングでは、骨盤底筋を収縮させる動きを繰り返すことで筋力を強化します。

特に運動中に腹圧がかかっても尿道をしっかりと締める力が向上するため、尿もれが軽減されます。

効果

  • 膀胱の安定性向上
    膀胱や尿道の位置を適切に保つことで、圧力に負けないサポート力が生まれます。
  • 運動中の安心感
    筋力が向上することで、激しい運動でも尿もれの心配が減ります。
  • 簡単で継続しやすい
    自宅やジムなど場所を選ばずに取り組めるため、習慣化が容易です。

実践のポイント

骨盤底筋を収縮させるときに、腹筋や臀部の筋肉を使わないよう意識することが大切です。

リラックスした姿勢で、1日10分程度のトレーニングを目安に取り組みましょう。

骨盤底筋トレーニング方法

尿を途中で止める際に使う筋肉を意識して収縮します。これが骨盤底筋です。

  • 収縮と弛緩
    骨盤底筋をゆっくり5秒間収縮し、その後5秒間リラックスします。
    この動作を1セットとし、10回繰り返します。
  • 頻度
    1日3セット(朝・昼・夜)を目安に行いましょう。
    継続することで筋力が徐々に向上します。

トレーニング時の注意点

腹筋や臀部の筋肉を同時に収縮させないように注意します。

息を止めず、リラックスした状態で行うことが重要です。

初めは座った状態で行い、慣れてきたら立位や歩行時に取り入れることで負荷を調整できます。

運動中の尿もれに効果的な薬物治療

運動中の尿もれを改善するための選択肢として、薬物治療があります。

軽度から中等度の症状であれば、薬物療法が大きな効果を発揮することがあります。

以下では、主な薬の種類や仕組み、注意点について解説します。

尿もれ改善薬の種類とその仕組み

尿もれ改善薬は、原因となる症状やメカニズムに応じてさまざまな種類があります。

運動中の尿もれに効果的な薬の仕組みを以下に説明します。

アルファ作動薬

アルファ作動薬は、尿道周辺の筋肉を収縮させ、尿道を締める力を強化します。

特に、ジャンプやランニングの際に生じる腹圧性尿失禁に効果的です。

この薬は、尿道が弱くなりがちな方に適しています。

抗コリン薬

抗コリン薬は、膀胱の過剰な収縮を抑える作用があります。

尿意切迫感がある場合や、運動中に膀胱が過敏になることで起きる尿もれに効果を発揮します。

これにより、膀胱容量を増やし、頻尿や尿もれを軽減します。

ベータ作動薬

ベータ作動薬は、膀胱の筋肉を弛緩させる作用があり、抗コリン薬と似た効果を持ちます。

特に、抗コリン薬の副作用が気になる方に代替薬として処方されることがあります。

薬物治療を始める際に知っておきたい注意点

薬物治療を行う際には、以下の点に注意が必要です。

副作用に注意

抗コリン薬では口の乾きや便秘、アルファ作動薬では血圧の上昇などの副作用が見られることがあります。

処方された薬の副作用については事前に医師から説明を受け、異常があれば速やかに報告しましょう。

医師の指導に従う

薬の使用を自己判断で中止したり、服用量を変更することは避けてください。

正しい服用方法を守ることで、最大限の効果を得ることができます。

生活習慣の改善を併用する

薬物治療だけでなく、骨盤底筋トレーニングや食生活の見直しを併せて行うことが重要です。

これにより、より長期的かつ安定した改善が期待できます。

ホルモン補充療法は適しているのか?

運動中の尿もれが更年期以降のホルモン低下によるものであれば、ホルモン補充療法(HRT)が適している場合があります。

効果

HRTは、エストロゲンの補充によって膣や尿道の粘膜を健康に保ち、膀胱や尿道の機能を改善します。

特に、骨盤底筋が弱くなることで起こる尿もれに有効です。

また、膀胱や尿道の血流を促進することで、粘膜の柔軟性を取り戻し、尿道を締める力をサポートします。

注意点

HRTには、乳がんや血栓症のリスクが伴う可能性があるため、医師と十分に相談し、リスクとメリットを比較検討する必要があります。

また、適応条件や使用期間には制限があるため、定期的な検診を受けることが推奨されます。

薬物治療は、運動中の尿もれに対する有効なアプローチの一つですが、体質や症状に応じた適切な選択が求められます。

医師のアドバイスを受けながら、自分に合った治療法を見つけてください。

クリニックで受けられる尿もれ治療

尿もれが日常生活や運動に支障をきたしている場合、クリニックでの専門的な治療を受けることで効果的な改善が期待できます。

近年では、最新技術を用いた非侵襲的な治療法が増え、より手軽に安全に症状を改善できるようになっています。

ここでは、インティマレーザーとスターフォーマープロという2つの治療法の特徴や効果、クリニック選びのポイントを解説します。

インティマレーザーの治療効果

インティマレーザーは、特殊なレーザーを用いて尿道周囲や膣内の組織を再生・強化する治療法です。

痛みが少なく、切開を必要としないため、多くの女性に選ばれています。

主な効果

  • コラーゲンの生成促進
    レーザーの熱エネルギーがコラーゲンの生成を刺激し、膣壁や尿道周囲の組織を強化します。
  • 尿道のサポート力向上
    膀胱や尿道を支える骨盤底筋の働きが改善され、腹圧性尿失禁の症状が軽減されます。
  • 短時間で効果を実感
    1回の施術が20~30分程度と短く、数回の施術で効果を実感できる場合が多いです。

メリット

  • ダウンタイムがほとんどなく、治療後すぐに日常生活に戻れる。
  • 非侵襲的で、安全性が高い。
  • 軽度から中等度の尿もれ症状に適している。

スターフォーマープロの特長と施術の流れ

スターフォーマープロは、骨盤底筋を直接刺激して鍛える最新の治療法です。

高周波や磁気エネルギーを用いたこの施術は、非侵襲的で痛みを伴わないのが特徴です。

主な特長

  • 骨盤底筋の直接強化
    筋肉を効果的に収縮させることで、尿道を締める力を高めます。
  • 繰り返しの治療で持続的な効果
    週1~2回の施術を複数回行うことで、長期的な改善が期待できます。
  • リラックスした状態で施術可能
    椅子型のデバイスに座るだけで施術が完了するため、身体的な負担が少ない。

施術の流れ

  • カウンセリング
    患者の症状や希望を確認し、適切な治療計画を提案します。
  • 施術
    専用機器に座り、骨盤底筋の刺激を受けます。1回の施術時間は20~30分程度です。
  • アフターケア
    特別な制限はありませんが、効果を持続させるために定期的な施術を受けることが推奨されます。

まとめ

運動中の尿もれに悩んでいる方にとって、クリニックでの治療は非常に有効な選択肢です。

インティマレーザーやスターフォーマープロといった最新技術を活用することで、安全かつ手軽に症状を改善できます。

また、治療を選ぶ際には、医師やクリニックの実績、治療プランの内容を十分に確認することが大切です。

尿もれを改善することで、運動や日常生活における不安が解消され、より充実した生活を送ることができるでしょう。

自分に合った治療法を見つけ、一歩踏み出してみてください。

記事監修医師プロフィール

院長/形成外科専門医・医学博士

伊藤 蘭

2003年山口大学医学部卒業
2003年京都大学医学部附属病院形成外科 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科
2006年島根県立中央病院 形成外科
2008年松寿会共和病院 形成外科
2010年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)入学
2012年
~2014年
MD Anderson Cancer Center, Houston, USA. (Microsurgery Research Fellow)
2014年Chang Gung Memorial Hospital, Taiwan(Microsurgery Fellow)
2014年京都大学大学院医学研究科課程博士(形成外科学)博士課程 所定の単位修得および研修指導認定
2015年京都大学医学部附属病院形成外科 助教
2017年城本クリニック京都院 院長
2020年ピュアメディカル西大寺院 院長
2021年くみこクリニック四条烏丸院 院長
2022年いとうらんクリニック四条烏丸開設

新着記事

NEW COLUMN